エステの補助金まとめ!人材支援や特例の助成金まで調査
エステサロンを経営するうえで補助金を活用したいと考える事業主の方も多いことと思います。事業主にとっても従業員にとってもメリットの多い補助金制度ですが、要件を満たすためには、人材の雇用や職場全体での取り組みなどが必要になることもあります。そこで今回は、エステサロンの開業や経営のために使える補助金についてまとめてみました。
0.1エステ開業にかかる資金
エステサロンの開業に必要な費用の平均は約200万~400万円。その主な内訳は、
・物件取得費
・内装費
・設備購入費
・広告費
となっています。開業するお店の形態や規模によって必要となる資金が異なってきますが、開業資金のなかでも大きな割合を占めるのが、土地や建物に関する物件取得費です。
自宅をサロンとして開業する方法やテナントやマンションの一室を借りて開業する方法のほか、店舗を持たずに出張エステサロンとして開業するという方法もあります。
自宅サロンなら、物件取得のための費用はほとんどかかりませんが、テナントやマンションの一室を借りる場合、家賃のほか、敷金、礼金、仲介手数料などで120万円~200万円程度が必要になります。
このほか、内装費や広告費、当面の運転資金などでサロンの開業には少なく見積もっても100万円~300万円程度かかると考えられます。
サロン開業までにエステティシャンとして勤務して、必要な自己資金を貯めているという方もなかにはいらっしゃいますが、多くの場合、不足分を日本政策金融公庫や銀行から融資して貰うというのが一般的です。
0.1-1開業にかかる資金
開業資金のなかでも開業にかかる資金のことを「設備投資資金」といいます。
設備投資資金の内訳は、エステサロンを開業する土地や建物などを取得したり借りたりするために必要な費用や、建物の内外装費、エステ機器などの設備費、広告費及びその他開業にあたって必要な材料費などです。
設備投資資金の合計は、自宅サロンで100万円~200万円程度、家賃20万円ほどのテナントサロンで400万円~500万円程度といわれています。
0.1-2経営にかかる資金
開業時に用意しておきたいもう一つの資金が、「運転資金」です。
運転資金は、開業してから経営が軌道にのるまでにかかる資金のことをいいます。
運転資金は一般的に開業時に6ヶ月分ほどを用意しておくことが推奨されています。
自宅サロンであれば賃料は掛かりませんが、テナントサロンであれば、当面の賃料が必要になります。
そのほか、スタッフの人件費、光熱費、その他の固定費などが発生しますので、開業前に試算をしておきましょう。
0.2エステにおける助成金と補助金の違い
エステサロンの開業や経営に際し、強い味方になってくれるのが、国や地方自治体から支給される助成金や補助金の制度です。
一般的には、厚生労働省が担当し、1人以上のスタッフを雇うエステサロンが対象です。
ただし申請しなければ権利があっても受け取ることができないので、制度を知らずにせっかくの助成金や補助金を逃しているというケースもあるようです。
また、助成金も補助金も原則として返済の義務はありませんが、両者には大きな違いがあります。
それは、助成金が従業員の採用や能力の向上など個人に関わるものが多く、要件を満たしていれば誰でも受給できるのに対し、補助金は、件数や予算額が決まっているため、ほかの事業者とも競合になり、申請しても必ず受給できるとは限らないという点です。
そのため、補助金を受給するには、従業員が一丸となってサービスの向上や利益の追求などに取り組む必要があります。
0.3エステ経営者向け助成金・補助金
国や地方自治体から給付される助成金や補助金のなかには、エステサロンの経営に活用できる制度もたくさんあります。
ここからは、職場環境の改善や従業員のキャリアアップのための助成金や顧客満足度アップや技術向上に役立つ助成金をご紹介します。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金とは、契約社員の正社員化など非正規雇用者のキャリアアップに取り組んだ事業主が受けられる助成金です。
キャリアアップ助成金には、「正社員化コース」のほか、有期雇用従業員などにたいして正社員と共通する諸手当制度を適用する「諸手当制度共通化コース」や短時間労働者の所定労働時間を延ばして、新たに社会保険を適用する「短時間労働者労働時間延長コース」などがあります。
キャリアアップ助成金は、従業員の労働環境の改善につながるのはもちろん、事業主としても待遇向上で優秀な人材を確保できるというメリットがあります。
両立支援等助成金
両立支援助成金は、従業員が仕事と育児や介護の両立を行える制度を導入したり、女性の活躍推進のための取り組みを行ったりしている事業主にたいして支給される助成金です。
女性の従業員が多いエステサロンにおいては、制度を取り入れることで、従業員ひとりひとりがライフイベントに左右されず働き続ける環境を整備できます。
IT導入補助金
業務の生産性向上のためにIT機器を取り入れた場合に、設備投資にかかった費用を補助してくれる制度です。
申請すれば必ず貰えるというわけではありませんが、過去には、エステサロン・美容室向けの顧客管理POSシステムが補助金の対象になったという例があります。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や生産性向上の取り組みにたいして、経費の一部を支援する制度です。
申請の際は、商工会、商工会議所のサポートを受けながら経営計画書、補助事業計画書を作成し、審査に通れば50万円を上限に、かかった費用の2/3が支給されます。
0.5コロナ対策の補助金
新型コロナウイルスによる営業自粛などの影響を受けている中小企業などにたいして、事業の継続や経営の立て直しのために給付金制度が設けられています。
要件を満たせば、エステサロンでも申請できる可能性がありますので、ご紹介します。
雇用調整助成金
雇用保険法等に基づき従業員の失業を防ぐために給付される助成金です。
2020年4月からは、新型コロナウイルスの影響に伴う特例を行っており、新型コロナウイルスの影響を受け、雇用調整(休業)を実施する事業主にたいして、休業手当等の一部を助成しています。
中小企業等事業再構築補助金
新型コロナウイルスの影響が長期化することにより、申請前の直近6か月間で任意の3か月の合計売上高がコロナ禍以前3か月の合計売上高と比較して10%以上減少した中小企業などを支援するための補助金です。
申請には、事業再構築指針に沿った新分野への展開や事業、業態転換等を行うことが要件となります。
いかがでしたでしょうか?今回は、エステ開業に使える補助金についてまとめてみました。エステサロンを開業するなら、余裕を持って開業資金を用意しておくことが大切です。資金調達や収益について不安を感じてしまう方もいることと思いますが、ご紹介した情報が、エステ開業を目指すみなさまのお役に立てれば幸いです。
この記事を書いた人
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