エレクトロポレーションとイオン導入の主な違いとは?
電気を使った導入美容法として知られるイオン導入とエレクトロポレーション。
よく比較される両者ですが、導入できる成分や、浸透力を比べるとエレクトロポレーションの方が優れているといえます。
今回は、イオン導入とエレクトロポレーションの主な違いやエレクトロポレーションを導入するメリット、上手な業務用エレクトロポレーションの選び方などをまとめてみます。
エレクトロポレーションとは
エレクトロポレーションとは、皮膚に弱い電圧をかけて細胞と細胞の間に小さな孔を開け、有効成分を肌の深層部まで届ける美容法です。
もともとは、がん治療などのために医療分野で研究されていた技術ですが、近年では、美容や福祉、スポーツなど様々な現場で活用されています。
エレクトロポレーションとイオン導入の違い
エレクトロポレーションとよく比較される美容法にイオン導入があります。
イオン導入も電気の力を使った導入方法で、マイナスやプラスの電気を帯びた水溶性の薬剤を、イオン導入器から発せられた電気の力で浸透させる仕組みのことをいいます。
機器によって微弱な電流を肌に流し、有効成分をイオン化して肌の内部に浸透させるイオン導入は、痛みもなく副作用も少ないなど、エレクトロポレーションとの共通点も多いのですが、両者にはいくつかの違いがあります。
導入することができる有効成分の違い
イオン導入では、有効成分をイオン化して皮膚の内部に浸透させます。
そのため、イオン化ができない高分子と呼ばれる分子が大きい成分は、イオン導入で肌の内部に浸透させることができません。
つまりイオン導入で導入できる美容成分は、ビタミンCやトラネキサム酸といった水溶性で分子量が小さい成分に限られてしまうのです。
一方、エレクトロポレーションは、どんな成分でも導入することができるので、イオン導入では導入できなかったヒアルロン酸やコラーゲンといった高分子の美容成分も扱うことができます。
phの違い
phとは、その物質が酸性かアルカリ性かを示す数値のことをいいます。
有効成分をイオン化して浸透させるイオン導入では、イオン化に伴って肌のphが変化しますが、エレクトロポレーションではこのphの変化が起こりません。
よって、イオン導入に比べて肌への刺激が少ないというメリットがあります。
浸透力の違い
イオン導入もエレクトロポレーションも普段のスキンケアに比べて高い浸透力があるのが特徴ですが、エレクトロポレーションの浸透率はイオン導入の約20倍と高い浸透力をもつことがわかります。
また、エレクトロポレーションでの導入の方が、より細胞の奥まで有効成分を届けられるともいわれています。
エレクトロポレーションの効果
エレクトロポレーションでは、イオン導入では導入できなかった高分子の美容成分まで導入することができるので、お肌の悩みや皮膚の状態に合わせて、導入する有効成分を選ぶことができます。
保湿効果のあるヒアルロン酸やしわやたるみを改善するコラーゲン、コラーゲンの生成にも役立ち、ニキビやニキビ痕の改善にも作用するビタミンC、ビタミンCとの相性も良くシミやくすみといった年齢によるお悩みを改善するトラネキサム酸などがエレクトロポレーションで主に導入される美容成分です。
これらは単体で使うだけでなく、いくつか組み合わせて導入することも可能です。
症状の改善までに必要な施術の回数は個人差がありますが、1回の施術でも十分な効果を感じられます。
エレクトロポレーションの副作用
エレクトロポレーションには、基本的に副作用はありません。
しかし導入する美容液が原因で副作用を起こすことがあります。
なかでも一番懸念されるのが、防腐剤や香料といった合成化合物による肌トラブル。
エレクトロポレーションの浸透率の高さゆえに添加物までもが肌の内部まで届けられてしまうことで発生します。
エレクトロポレーションを取り扱う際は、施術に使用する美容成分や導入剤の品質や安全性にも気を配りたいものです。
エレクトロポレーションで導入するメリット
イオン導入以上に導入効果の高いエレクトロポレーション。
ここからは、エレクトロポレーションで有効成分を導入するメリットについて詳しくまとめてみます。
エレクトロポレーションで導入できる成分
エレクトロポレーションでは、イオン導入ではポピュラーなビタミンCやトラネキサム酸といった美容成分はもちろん、イオン導入では分子量が大きく取り扱えなかったヒアルロン酸やコラーゲン、成長因子といった高分子な美容成分も肌内部まで浸透させることができます。
また、エレクトロポレーションは、基本的にどんな成分でも導入ができるので、独自開発した美容成分なども導入できます。
エレクトロポレーションの浸透率
エレクトロポレーションの浸透率は、イオン導入の約20倍といわれます。
イオン導入の浸透率が、コットンや手で美容液をつけた時の約50倍といわれているので、これだけでもエレクトロポレーションの浸透力の高さがわかります。
さらにエレクトロポレーションは、細胞と細胞の間に孔を開けて美容成分を浸透させるため、注射針などで導入した時と同じような深さまで、確実に美容成分を届けることができるのです。
エレクトロポレーションの安全性
エレクトロポレーションを使えば、針やメスを使わずにお肌の深層部まで有効成分を届けることができます。
針やメスを使わないことで、施術中の傷みも殆どなくダウンタイムを必要としません。
医師の資格のない方でも使用することができ、施術する人の経験やスキルに関係なく効果的な施術ができます。
また、エレクトロポレーションは、大きな副作用が無いのも信頼できるポイントです。
ただし、使用する美容液や導入剤によっては、肌トラブルを引き起こすことがあるので、注意が必要です。
業務用エレクトロポレーションでできること
エレクトロポレーションの技術を詰め込んだ業務用エレクトロポレーションは、美容分野はもちろん、福祉、スポーツなど様々なプロの現場で活用されています。
業務用エレクトロポレーションでできることを具体的にご紹介します。
他サロンとの差別化
最先端の技術を使った業務用エレクトロポレーションは、様々な分野で注目されていますが、まだまだ導入しているサロンや医院は多くありません。
そこで、業務用エレクトロポレーションをいち早く導入し、コースやメニューを充実させることで、他店との差別化ができます。
エレクトロポレーションは、従来のメニューとの組み合わせもしやすいので、集客とともに単価アップのツールになってくれます。
リピート顧客の定着
エレクトロポレーションは、1回の施術でも、肌トラブルの改善や痛みの軽減などの十分な効果を期待できるので、リピートにつながりやすいのも魅力です。
針を使わないので痛みもなくダウンタイムも不要、施術者による技術の差もないなど、顧客にもメリットがあります。
提供できるメニューの幅が広がる
業務用エレクトロポレーションは、フェイシャル以外にもボディや頭皮など全身に施術ができるので、提供できるメニューの幅が広がります。
フェイシャルだけであれば約10分と短時間で施術できるので、いつものメニューやコースにプラスアルファでのおすすめもしやすくなっています。
デンタルエステの場合
歯科医院の自由診療メニューである審美治療は、歯列矯正やホワイトニングなどがポピュラーですが、審美治療を受ける患者は、歯だけでなく口元全般の美容に興味があるという人が多いのではないでしょうか?
業務用エレクトロポレーションを取り入れれば、歯のメンテナンスのついでに口元のしわやたるみ、ほうれい線などの口元全般のケアが可能になります。
顧客単価アップやリピート率の向上はもちろんですが、歯科衛生士や助手などのスタッフでも主体的に施術が行えるので、スタッフと患者のコミュニケーションを深めたり患者の待ち時間を減らしたりといった効果も期待できます。
エステサロンの場合
業務用エレクトロポレーションは、取り扱いが比較的簡単で施術時間も短いので、手技をメインとした個人サロンやスタッフが2~3人くらいの小規模なエステサロンにもおすすめです。
たとえば、ハンドマッサージとエレクトロポレーションを組み合わせたメニューを提供すれば、マッサージの満足度とエレクトロポレーションの即効性で、より効果を感じて頂くことができるでしょう。
また、エレクトロポレーションは、施術者によって技術の差が出ることがないので、小規模サロンであれば、スタッフ間の作業量の隔たり解消などにも役立てて頂けます。
スポーツ治療・整骨院の場合
業務用エレクトロポレーションが役立つのは、美容分野だけではありません。
どのような有効成分も導入できるエレクトロポレーションの技術を使えば、日常の動作やスポーツなどで痛めた患部に抗炎症成分や医薬品代替成分を確実に届けることができます。
エレクトロポレーションは、痛みがなく短時間の施術で効果を感じて頂くことができるので、マッサージや鍼灸に代わる新しい治療法としてのアプローチができるようになります。
業務用エレクトロポレーションの選び方
エレクトロポレーションの効果が注目されるに従い、業務用エレクトロポレーションを取り扱うメーカーや代理店も増えています。
ここからは、数ある業務用エレクトロポレーションから、サロンにぴったりな1台を選ぶポイントや注意点をまとめてみます。
業務用エレクトロポレーションの選び方①:機能
業務用エレクトロポレーションは、エレクトロポレーション単体の機器のほか、筋肉部に働きかけて肌を引き締めるEMS、1秒間に100万回以上の微振動で肌の新陳代謝を促す超音波、エイジングケアや肌トラブルの改善に効果のあるLEDといった多彩な機能を搭載した複合型の2種類があります。
単体型は、機能がシンプルな分、操作も単純で小型なことがメリットです。
複合型は、単体型に比べ、大きさも大きく操作も複雑になりがちですが、1台で何役もこなしてくれるのがメリットといえます。
複合型なら、機器ごとに操作を覚えたり施術内容によって機器を交換したりといった手間がありません。
業務用エレクトロポレーションの選び方②:価格
業務用エレクトロポレーションの本体価格は100万円以上になるものが多く、エステマシンとしては、決して安いものではありません。
一括購入は機器がすぐに自分のものになるのがメリットですが、最初にまとまった資金が必要になるため、個人経営のサロンや医院では痛手になることもあります。
そのためメーカーや代理店のなかには、一括購入以外にも、分割購入、リース、レンタルといった様々な支払い方法を用意しているところがあります。
このような購入方法は、最初にまとまった資金調達の必要がなく、毎月の支払いが低く抑えられるというメリットがあります。
業務用エレクトロポレーションの選び方③:品質・サポート
エレクトロポレーションは、日本だけでなく世界中で注目されている技術であり、業務用エレクトロポレーションも日本製だけでなく海外製が多くあります。
日本製も海外製も機能に大きな違いはありませんが、気をつけたいのが、海外製のなかでも低価格を売りにする業務用エレクトロポレーションです。
こういった製品の場合、製造を海外で行い日本の代理店が販売することが多いのですが、機器の表示や取り扱い説明書が英語表記で使いづらかったり、代理店から満足なサポートやメンテナンスを受けられなかったりといったことがあるようです。
また、日本製を謳った製品のなかには、海外製の安いパーツを使って組み立てだけを日本で行っているようなものもあるので、導入の際には、信頼できるメーカーや代理店からしっかりとした説明を受けるようにしましょう。
業務用エレクトロポレーションの選び方④:サイズ
業務用エレクトロポレーションは、キャスター付きの大型機器からフェイシャル専用のハンディタイプまで大きさも様々です。
個人サロンや個人医院で導入するなら、コンパクトで全身の施術に使える卓上型がベストでしょう。
また、あまり重さのある製品だと、持ち運びができないだけでなく掃除などもしにくいので、女性の力で持ち上げられるくらいの重さの物を選びましょう。
この記事を書いた人
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