国立長寿医療研究センター 炎症・免疫機構研究部
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SARABiO温泉微生物研究所

温泉藻類由来成分による炎症抑制機構の解析と個体老化制御に関する
共同研究が、スタート。

この研究が、『健康長寿社会の実現』への新たな一歩になることを信じて。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 炎症・免疫機構研究部と
株式会社SARABiO温泉微生物研究所は、
「温泉藻類由来成分による炎症抑制機構の解析と個体老化制御」
に関する共同研究を開始いたします。

株式会社SARABiO温泉微生物研究所は、抗炎症作用をもつ藻類を探索した結果、
別府温泉より藻類、ムチドスフェリウム RG92株(Mucidosphaerium sp.RG92) を単離し、
その効果で社会貢献するべく、研究を進めてきました。
経済産業省(サポイン事業)の支援を受け、モデル動物及びヒト臨床試験において
温泉藻類粉末を与えることで糖尿病予防効果を示すことを報告しました。
太り気味の被験者を用いた無作為化二重盲検プラセボ対照ヒト試験において、
温泉藻類乾燥物配合食品の摂取は、インスリン抵抗性指数(HOMA-IR)を改善し、
また、血圧及び腹囲長を減少させました。
応用として、温泉藻類やその成分を配合した、化粧品、食品、飼料等を市販し、
多くの方々に効果を実感してもらっています。

温泉藻類より抽出した成分は、様々な培養細胞において
急性炎症抑制作用、抗酸化作用などを示すことが分かっています。
今回、炎症抑制効果のメカニズムならびに加齢による慢性炎症に対する
温泉藻類成分の抑制効果を検証するために、
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター研究所の
ジェロサイエンス研究センター(丸山光生センター長)内の
炎症・免疫機構研究部の研究グループと
株式会社SARABiO温泉微生物研究所との共同研究を開始します。

温泉藻類(Mucidosphaerium sp.RG92)の顕微鏡写真
温泉藻類(Mucidosphaerium sp.RG92)の顕微鏡写真

高齢化社会の先進国であるわが国においては
健康寿命の延伸に貢献する高齢者の生活の質(QOL)を向上させ、
健康長寿社会を実現する事が重要です。

株式会社SARABiO温泉微生物研究所が長年研究してきた
温泉由来成分RG92の炎症抑制のメカニズムが解明されることで、
人々の健康に役立つ応用へと繋げていきます。


学会にて研究成果を発表

2024年、1月19日・20日の2日間に渡って
鳥取県・米子市にて開催された
「第20回ファンクショナルフード学会学術集会」にサラビオが登壇、
RG92についての研究発表を行いました。

ファンクショナルフード学会学術集会は
機能性表示食品に関する研究が一堂に集まる発表の場で、
過去にはグルコサミンやヒアルロン酸など、
様々な機能性食品の研究発表が行われてきた場でもあります。

東京農工大学、順天堂大学、サントリーウエルネス社など、
錚々たる顔触れが揃う中、サラビオは
「慢性炎症の制御に向けた温泉藻類抽出物RG92の抗炎症効果の検証」
と題し、国立長寿医療研究センター炎症・免疫機構研究部と
進めているRG92による慢性炎症抑制への研究発表を行いました。

今回の発表を行った研究では、
急性炎症状態にした細胞にRG92を添加したところ、
炎症遺伝子発現の抑制が認められました。
また、同じ藻類であるクロレラではこの炎症抑制効果は見られず、
RG92の効果はクロレラによって阻害されることがないことから、
この炎症抑制効果はRG92の特異的な能力ということが確認されました。
これらの検証は、国立の医療研究機関の最高峰ともいえる
国立長寿医療研究センターによって行われ、
実際にその効果が認められたという点において、
絶大な信頼性を持ちます。

この度の研究では急性炎症での抑制効果確認のため、
次の段階では慢性炎症での効果の確認が重要となります。
そのためには慢性炎症のみに存在し、
急性炎症には存在しないマーカーを探し出し、
そのマーカーにRG92がどのような影響を与えるかが鍵となります。

現在、国立長寿医療研究センター研究グループと共に
老化に繋がる慢性炎症のマーカーの探索を進めております。
サラビオのRG92がヒトの健康寿命の延伸に貢献できる日を信じて、
さらなる研究に努めます。