採卵鶏における「ストレス」の見えない脅威
鶏は、驚くほどストレスに敏感な動物です。
ちょっとした気温の変化、鶏舎内の騒音、光の強さ、過密な飼育環境——。
こうした要因が積み重なると、【落ち着きのない行動】【採食量の低下】【産卵数の不安定化】といった形で、目に見える問題として現れます。
しかし、私たちが見落としがちなのは、「体の中で起きているストレス反応」です。
鶏もストレスを感じると体内で炎症反応が起こり、それがホルモンバランスや免疫機能、そして産卵機能にまで影響を及ぼすのです。
こうした体内ストレスへの対策として、近年注目されているのが、温泉由来の微細藻類から抽出された「温藻RG92エキス」です。 このエキスには、体内の炎症を抑える働きや、酸化ストレスから細胞を守る抗炎症・抗酸化作用があることがわかっており、鶏がストレスに負けず、本来の産卵リズムを維持しやすい体づくりをサポートするとして、畜産分野でも注目が集まっています。
飼育現場でできるストレス軽減の基本対策
ストレスの発生源をできるだけ取り除くことは、第一に取り組むべき重要な管理項目です。
特に、以下にあげる3つの視点を意識することは非常に有効です。
環境ストレスの管理(温度・湿度・明るさ・音)
鶏が快適と感じる温度は18〜25℃、湿度は50〜70%程度。
日照時間は14〜16時間が目安とされ、不規則な明るさや騒音もストレスの原因になります。 鶏舎の換気と静穏な環境づくりは、基本中の基本です。
栄養ストレスへの対策(ミネラル・ビタミン不足)
十分な栄養が供給されていなければ、鶏の体は常に「不足感」と戦うことになります。
とくにカルシウム、マグネシウム、ビタミンDの不足は、産卵能力の低下を引き起こしやすく、
それが体の内部ストレスを引き起こす悪循環に繋がります。
社会的ストレスの緩和(群の安定・密度管理)
鶏たちの間での順位争いや混雑によるトラブルも、産卵にとってはストレスのもと。
適正な飼育密度(例:ケージ飼育なら1羽あたり450〜550cm²)と、行動欲求(羽ばたく、歩くなど)を満たす環境づくりが重要です。
※飼育温度や日照時間の目安は農林水産省『採卵鶏の飼養管理に関する技術的な指針』に基づきます。
鶏の「体内ストレス」に注目した新しいアプローチ
外的環境が整っていても、鶏の体の中では見えないストレスが進行していることがあります。
それが「慢性的な炎症」や「酸化ストレス」と呼ばれるものです。
炎症・酸化ダメージがもたらす内部ストレスとは?
鶏がストレスを受けると、体内で炎症を抑えるためのホルモン(コルチゾールなど)が分泌され、長引くと【免疫の低下】【産卵ホルモンのバランス異常】【疲労回復の遅れ】などを引き起こします。
特に高温期や飼育密度の高い状況では、炎症が慢性化しやすく、鶏は“静かに疲れた状態”のまま日々を過ごすことになります。
温藻RG92エキスがもたらす「炎症抑制」と「抗酸化作用」
温泉由来の微細藻類「RG92」から抽出された温藻RG92エキスには、炎症を抑える働きや、体内の酸化ダメージを軽減する抗酸化作用があることが、複数の研究で確認されています。
このエキスはもともと人の肌ケア製品にも応用されており、その【抗炎症】【抗酸化】【バリア機能サポート】の働きは、畜産分野でも活用が始まっています。
鶏に与えた場合、次のような効果が報告されています:
- 産卵率の変動が少なくなり、季節による落ち込みが和らいだ
- 餌の食いつきが安定し、体重の維持にもつながった
- 水回りのフンから虫が湧かなくなり、悪臭が減った(熊本県)
- 底冷え期に発生する鼻かぜ(上部気道感染症)や、大腸菌症の感染が抑えられた(愛知県)
特に「夏場に餌を残す」「鶏舎に入ると羽音がやけに激しい」などの兆候がある場合は、ストレスが関係していると考えられ、このエキスの導入が有効な手段になる可能性があります。
現場での変化と導入のしやすさ
温藻RG92エキスは、通常の飼料に混ぜて振りかける「トップドレス方式」や、飲水に添加する方法など、日々の管理に組み込みやすいのが特徴です。
添加量も少量から始められ、「まずは1ラインだけ試してみたい」といったニーズにも対応可能。
温泉から抽出された天然成分なので、抗生物質に頼らずに鶏のコンディションを整えたい農家の方々からも注目を集めています。

まとめ|ストレスの「内」と「外」から守る時代へ
採卵鶏のストレス対策は、「温度や光を整える」といった外的な対応だけでは不十分です。
鶏の体の中で起きている炎症や酸化ストレスに目を向けることで、より根本的で、継続的な改善が可能になります。
温藻RG92エキスは、そうした“見えないストレス”に働きかけ、
落ち着いた飼育環境と安定した産卵を支える、新しい選択肢のひとつです。
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