「サラヴィオミネラルファンデーションの機能を検証」|サラヴィオ 化粧品 研究室便り

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サラヴィオミネラルファンデーションの機能を検証

担当:サラヴィオ中央研究所 スキンサイエンスセンター(https://www.saravio.jp/ir/lab/


サラヴィオミネラルファンデーションは、山と海の天然ミネラル(鉱物)から成っています。

山のミネラルとしては、マイカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄が配合されており、
このうち、酸化チタンや酸化亜鉛は、古くから紫外線(UV)ケアの効果を期待される成分(紫外線散乱剤)として用いられてきました。

一方、海のミネラルとしては、パール(真珠パウダー)が含まれています。
真珠パウダーの成分は炭酸カルシウムの結晶(あられ石)と有機質(主にタンパク質コンキオリン)であり、
これらが光を反射・散乱することで、自然な艶と透明感をあたえると考えられます。

実は、UVは波長の長短によって皮膚への影響が違います。
太陽光に含まれるUVは、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます<表1>。
このうち、一般にオゾン層を通過して、地表に到達するものはUV-AとUV-Bです。

したがってUV-AやUV-Bが皮膚の内部へ侵入するのを防ぐには、UVカット効果のある
化粧水、下地クリームや、ファンデーションなどの重ねあわせが効果的です。

<表1.紫外線の種類>

紫外線の種類 波長(nm) 地上への影響
UV-A 320-380 地表に到達し、浴びると肌が黒くなる日焼けをする(サンターン)。
UV-B 280-320 地表に到達し、浴びると肌が赤くなる日焼けをする(サンバーン)。
UV-C 280 nm未満 地上にはほとんど到達しない。
真珠パウダーのUVカット効果

真珠パウダーの形状は、酸化チタンや酸化亜鉛の粉末と同様に、純白で細かな微粒子です。
ですから、真珠パウダーにも、UV反射・散乱の効果が十分期待できます。

今回、実際にサラヴィオミネラルファンデーションに配合されている特殊な真珠パウダーの
懸濁液にUVを当てて、UV反射・散乱効果を調べてみました。

実験には、紫外分光光度計<図1、左>を使い、真珠パウダーの懸濁液(0.1%重量/体積)に
様々な波長のUVを照射して、UVカットの度合い(濁度)を検討しました。


  <図1 分光光度計による真珠パウダーのUVカット効果測定>


真珠パウダーと同様に酸化亜鉛の懸濁液(0.1%重量/体積)を対照サンプルとした結果を示します<図1、右>。
(注:この実験では試料の濁度の大小を、紫外線の反射・散乱、すなわちUVカット効果の指標としています)


この図を見ると明らかですが、
UVの全波長にわたって、真珠パウダーは酸化亜鉛と同程度かそれ以上のUVカット効果があることが示唆されました。



  <図2 波長320nmにおける真珠パウダーと酸化亜鉛のUVカット効果>

次にUV-AとUV-Bの境い目の波長(320nm)で、試料中のパウダー濃度を様々に変えてみました(図2)。
その結果、濃度依存的にUVカット効果が生じていることがわかりました。
つまり、紫外線散乱剤は多いほど、高いUVカット効果を示すということです。


ファンデーションが細胞死を防ぐ

真珠パウダー自体に紫外線散乱剤としての役割があることが示されましたので次に、サラヴィオミネラルファンデーションのUVカット効果を、
培養細胞を使った系で評価しました<図3>。

この実験では、研究室便り(vol.5)にも登場しました線維芽細胞(皮膚細胞)を用いました。
また、UV照射装置は、UV-B(302 nm)を発生するものを使用し、これを培養中の細胞の真上にセットました。

ファンデーションを塗布したポリエチレン膜の上からUV照射を1分間行いました。

塗布したファンデーション量は、ごく微量(図3下に写真で示した程度)です。



  <図3 UVカット効果を評価するシステム>
(注:使用したポリエチレン膜の透明度は、図3下左。弊社のロゴがはっきり見える。)
(  ファンデーションを塗布したものは図3下右。ロゴが膜越しに透けてみえる。)


UV照射後24〜72時間後に位相差顕微鏡で細胞の形態を観察することで、 UVカット効果の程度がわかります。


細胞を観察したところ、ファンデーション塗布膜が有るか、無いかで、細胞の様子に明確な違いが見られました<図4、上段>。

ファンデーションを塗布しなかった場合、細胞の増加はあまり見られませんでした。
よく見ると、丸まってしまったものや、死んだ細胞の破片が多くありました。

UV-Bは短い時間でDNAや細胞膜に強いダメージを与える紫外線です。
したがってUV-Bが細胞分裂の遅れや細胞死を引き起こしたと考えられます。

ファンデーションを塗布していた場合では、照射前よりも細胞がよく広がって接着しており、順調な細胞増殖をしています。



 
<図4、UV照射後の細胞の様子>


同様の実験を、細胞の数が飽和に近い状態(容器の底が細胞で見えない状態)からスタートして
72時間後に細胞の様子を観察しました<図4、下段>。

ポリエチレン膜のみの場合では、細胞がところどころ剥がれてしまっていて、
容器の底が露呈していたのに対し、ファンデーション塗布膜をつかった場合では、
依然として容器の底にしっかり接着した細胞が見られました。

これらの結果から、ポリエチレン膜に塗布したファンデーションが、
UV-Bの侵入を遮断し、細胞へのダメージを防いだ
といえます。


今回、真珠パウダー単体でのUVカット効果を示すことができました。
艶・透明感アップだけでなく、UVカット効果という機能も真珠パウダーには秘められているのです。

また、細胞に有害なUV-Bをファンデーションが強力にさえぎることも実証されました。
これは、化粧下地の上にサラヴィオミネラルファンデーションで仕上げるケースはもちろんのこと、
ファンデーションのみで簡単に整えざるを得ない場合でも、UVカット効果がみこめることを示しています。
紫外線散乱剤としての効果はファンデーションの量が増すにつれてより大きくなります<図2>。塗り直しもお忘れなく!

今後も、様々な角度からサラヴィオの商品の隠された秘密を明らかにしていく予定です。

サラヴィオ中央研究所  スキンサイエンスセンター


 

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